31歳になってしまった。30歳は大きなトランジッションを迎えたのがそのハイライトであったし、その後もトランジッションで得た機会を自分の物にするために満身創痍で戦い続けている。

今はRedwood CityのStarbucks Reserveに朝から来ており、この文章を書いている。31歳になったという実感はない。むしろ数字だけ見ると若ささえ感じる。30の時は大きく10の位が変わる上、Berkeleyの卒業とも重なったことで、大きな変化であることが意識された。ただ31は30代のまま歳を重ねたという感覚である。むしろ30代もまだ始まったばかりという印象が強く、もう40代くらいの苦しみや経験を味わったなという感覚があるので、「まだそんなもんか」というのが正直な実感である。

31歳の目標は、不確実性の低下である。30代前半にしてこんな事を書くべきではないのかもしれないが、30歳は不確実性に大きく振り回された。職が決まらない前半から、決まった後での会社での価値の出し方や、12月にあったHarukaとの関係性、ビザ落選や確定申告の複雑性、そしてMontreal後帰国のコロナ感染、急激なインフレやマーケットクラッシュに伴う不透明感など、多くの不確実性の中で意思決定をしてきた。結果としてはなんとか生き残ることは出来たものの、心身ともにボロボロになってしまった感じはある。以前の記事に書いたようにUSに来てから5回ほどバーンアウトしかけており、昔2013年に初めて訪れた時の爽やかで希望のあるサウスベイの環境を快適に楽しめていないというのが本音である。

コロナや異国というかなり外部要因もあるが、それを扱える程の自分の能力がついてきていないのもある。なので、今年一年は仕事と婚約という重要な目標は決まっているので、それに向かって全力を尽くし、なんとか目標を達成して不確実性を下げる、という方向性で行きたいと思っている。そうしないと確実に起業とかを考える前に燃え尽きてしまう。

仕事においては7月と10月に重要なVR向けアプリケーションのリリースが控えている。自分で初めて責任を持ったソフトウェアの大きなリリースということでとてもやりがいを感じている。一方で、並行で見ているPlatform Productの大きなリリースも来年頭に予定している。VRがひと段落したらそちらにフォーカスを移し、アプリケーションとはまた違った視点からプロダクトローンチを経験できるのはとてもワクワクしている。さらに別の大きな主力ViewerアプリのRefactoringとそれに伴うUI Frameworkのアップデートも来年Q1に控えている。プロダクトの種類、扱うプラットフォーム、レイヤーの違いなど多くの面から充実した責任を負える機会が舞い込んできている。かなり自分を追い込みながらも、やりたいことを努力した結果が成長の機会として跳ね返ってきていることには満足している。一方で、このマーケットの不確実さの中で、こうした目標を迅速に達成できるか、という不安もある。ただ、ここに書いた1年間の目標をPMとしてきちんと達成できれば、Global CompanyでのPMとしては独り立ちできる経験と自信が付くという確信があり、そういう点で安心はできる。

もう一つの目標は婚約でもある。12月に会い、その後4月に戻ってきて草津温泉へと旅行した。その際は本当にもう結婚しても良いかと思った。けれども、やはりある程度周りの人たちとあったり、海外での生活を知ってもらったりしてからの方が良いと思って、今は婚約は年末を見据えている。もちろん海外で一人で戦うのはとても孤独なものであるので、パートナーは欲しいのだが、今後60年を一緒に過ごす人を選ぶというのはとても重要な意思決定である。ロジックで選ぶのではなくこういうものこそ直感選ぶべき、というのは理解している。ただ、今の軽くバーンアウトしている状況や、自分の自信、実際に会う重要性を鑑みるとまだ今その意思決定は出来なかった。7月にこちらに来れないということで次会うのは9月になりそうだが、その間にも多くの障害が立ちはだかりそうだ。何事も簡単に得られるものほど簡単に手放してしまう、という点からこうしたハードルは必要なことだし望むところだという気持ちはある。けれども、それ以外にも多くのプレッシャーが乗し掛かる中で、これは一際大きな人生からの挑戦であるとも感じている。

どうやら今年1年でトランジッションの中でも最も重要なステージを迎えそうである。多くの人から「飛躍の一年を!」というまあ良くあるメッセージをもらったが、本当にこの31歳、うまくやり抜いて新たなステージに飛躍出来るかどうかが掛かっている。ちょっと無理してでも、心身ともに燃え尽きるギリギリのラインで全力を尽くし、全てをやり抜きたい。

それでは。

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