2021年も半分が過ぎた。2020年はコロナなどもあり、呪われた年であったが、2021年もその流れ自体はそこまで変わらない。ただ、今はハワイへ移動しており、朝目覚めた時の清々しさは本当に全てを癒してくれる。夜眠る時に疲れたーと充実してベッドに入り、朝目覚めた時にワクワクしながら1日を迎えられる人生こそが最高だと実感している。
5月末にBerkeleyを出てから、SF→Austin→Dallas→Nashville→Chicago→Washington DC→Philadelphia→NY→US Virgin Island→Puerto Rico→LA→SF→Hawaiiと大移動をした。
コロナにより閉じ込められた反動なのかもしれないが、とにかくUSを一周したかったのだ。現代はITにより便利になったおかげで、あまり移動しなくて済むようになった。USの各地のニュースも直ぐに把握できる。けれども、実際にその場の雰囲気や、自分に馴染むかどうかはわからない。実際にUSに留学して長期滞在してみて、この国の大きさやダイナミズム、多様性などを実感した。そして多くの都市が凌ぎを削っているのを実際にこの目で見たくなったのだ。
1ヶ月間、数日滞在しては次の都市という生活を繰り返してきたせいで、極めて疲れたが、とても満足している。遊びの旅というよりも学びの旅で、多くの文化や人との交流やバイブスを感じることができた。個人的にはやはりカリフォルニアのサウスベイまたはLAに住んで仕事をしたいという気持ちが強くなった。AustinやNashville、Miamiなど雰囲気が明るく、自由を尊重する感覚も素晴らしいが、やはりアジア人が多く、サービスや生活の基礎が整っているのはカリフォルニアの強みであり、湿度も低く、温度変化もあまりなく、比較的な安全なサウスベイは是非一度住みたいと思った。快適であるが故に、失敗をしても落ち込む心配もなく、高層ビル群などに圧迫される感じもない。そして、日本からの距離も近いので、まさにベストな場所だなと思った。
そんなかんなで移動しながらも、ピンときた機会をみて就活をしていたりした。2つほど良い所までいった物があったのだが、最終インタビューで勝ち取ることができなかった。そのうちのLAのモバイルゲーム会社は、自分にとってワクワクするピボットであり、しっかりと準備もして臨んでいた。けれども、Design oriented過ぎるという理由で落とされてしまった。
これは本当に難しい問題である。自分を分析してみるとDesign的な思考、そしてCreativityや直感が最も強いと感じている。ただ、その創造的な部分と経験してきた医学は結び付きづらいのだ。人間を扱ってはいるが、実は医学はAnalyticalな要素が強い。そして研究はまだしも臨床ではCreativityは発揮できない。そうした部分をひっくるめてビジネスと結びつけるとやはりどうしてもAnalyticalなポジションしか残らないのだ。Digital healthの会社でもPMはやはりどちらかというとAnalyticalな要素を重視される。僕の思考は良くも悪くもリープして思いも寄らない発想や解決法を生み出す方に向いているので、そうした仕事は厳しくなる。
そんなかんなで、未だに先の未来に不確実性は残っているものの、こちらに来てシンクロニシティを更に感じるようになった。この人と久々に話したいと思っていた人から朝起きたら連絡が来たり、道端で偶然2人のBerkeley生から声を掛けられるといったことだ。こうした偶然は全く論理的ではないが、勇気づけられる。予想のつかない未来を進んでいく際には、見えない力のような物を信じるのは僕は良いことだと思っている。もちろんそれにだけ縋って合理的なものを軽視してしまっては行けないが、本当に飛躍するときは大きな力が働くことがあるのだ。そして、それは考えても呼び寄せることは出来ない。毎日の積み重ねの上に、本当に偶然出来事が重なり、人生を揺り動かすものになっていくのだ。
ハワイに来てもう1週間になる。意外と雨が多く蒸し暑く、そして何より本土からの観光客で溢れかえっているため、ワイキキエリアはストレスフルな場所になってしまった。静の感じではなく動が戻ってきた感じもある。けれども、向こう2ヶ月、僕はConsumer ProductのProduct Managerとして働くという直感を信じて静かに待ち、耳を澄ませようと思う。