今San Franciscoから東京へ向かう飛行機の中にいる。先週はNew Yorkに行ってJazzを聞き、Holiday Classicを見て、友人たちに会ってきた。室内でもみんな全然マスクをつけていないこともあり、感染リスクが高く、日本に帰国できるか怪しかったがなんとかPCRで陰性であり、搭乗する事が出来た。3日の隔離があるが、なんとかこの瞬間を迎えることが出来て本当にホッとしている。
何度も言うが、今年は史上最大級に苦しかった。もちろんコロナによる不確実性もあるが、米国での就活、ピボットという人生最大のトランジションを迎え、その後に引っ越しからのオンボーディングで精神肉体共に完全に衰弱した。
僕はベイエリアの気候や、テクノロジー業界の世界を変革し、人類のポテンシャルを拡げるというカルチャーに完全にフィットしていると感じている。けれども、日本で長く育った人間がやはり異国の地で挑戦し続けるのは想像以上にしんどいものがあった。けれども、こうしてようやく帰国する事が出来て本当に嬉しい。向こう1ヶ月は休息し、来年からの新たな戦いに備えたいと思っている。
今現時点の感覚としては、やはり自分のやっていることにようやくIt feels rightしているという感覚が強い。これは2010年に医学部に入学してから10年の時を経て漸く感じることが出来たと思っている。医学部という最高難関の学部に入学し、ダブルダッチでもApollo Theaterに行ったが、自分は本当にこれに人生を賭けたいというワクワク感はなかった。そんな中でもがき苦しみ、特に「医学」という制約は重くのしかかった。こればっかりはこの環境に行かないと本当にわからないが、「医学」は人間のポテンシャルの拡張という点は本当に薄い。医学部を出ても、結局は病気の克服という課題にしか向き合うことが出来ない。そんな中でテクノロジーの最高峰であるベイエリアでPMとしてUnityに入ることが出来たのは本当に素晴らしいトランジションができたと思う。何より「医学」や「日本」の制約から抜け出ることが出来た。自由の中で自分の好奇心に従い、全力で楽しみ尽くす。努力を努力と思わない世界に初めてこれたと感じている。勿論これからもグローバルで成功するには、多くの問題はのし掛かってくる。けれども、今ここでやりたいことが出来ている充実感はやはり掛け替えのないものである。
30代は本当に飛躍の年になると確信している。Steve JobsがAppleを追い出されたのも30歳であったが、そこからの快進撃は目覚ましいものであった。人間は制約や苦しみの中で活路を見出し、個性を築くものであると思っている。勿論制約や苦しみに押し潰されてしまうこともあるし、そこから逃げてしまうこともある。ただ、20代という期間を、この便利な世の中において不器用にもそれと向き合い、乗り越えて新しい世界へこれたことを祝福したいと思っている。
それでは