前回の更新から3週間が経った。なんだか凄い長く感じた一方で、時は残酷にもなんの良い知らせももたらさずに過ぎて行った気もする。

とりあえず、新型コロナウイルス(COVID-19)がヤバい。1ヶ月前は日本がパンデミックになるという状況であったのだが、今ではEUやUSがパンデミック状態。もはや患者数ではなく、医療崩壊を避けるため重症者数の方がKPIになっている状態。刻一刻と状況が変わっていく状態をうまく乗りこなす必要がある。

ベイエリアも先週からShelter in Place Orderが出て、不要な外出は禁止になった。MBAの授業は全てオンラインに移行し、Spring Breakもどこにも行けなくなった。そんなかんなで「非常事態」なのだが、こういうどうなるかわからない状況を楽しんでいる自分もいる。

なぜなんだろうとメタ認知的に考えてみたりした。単純にサイコパスだから?リスク感覚がないから?僕自身は、社会のリニアなレールに乗る必要性が薄れるからではないかと思っている。

僕は色々書いてきたように、本当に社会不適合者なのだ。無理すれば適応出来るのだろうが、自我こだわりが強すぎるが故に、社会の期待に合わせて生きていくことができない不器用性を持っている。これは、当人にしかわからないと思うが、噛み砕いていうと、社会というものはある種の異常性を持っていてはかなり生き辛くなるのだ。それが一つでもあったら致命的になりうる。10個タスクがあるとすると、全て80点でクリアできる人が最も生きやすい場所であるのだ。例えば就活ひとつ取ってみても、「過去の経歴&スキルセット、レジュメ、カバーレター、インタビュー、ケース、ネットワーク」と全て80点の人間が採用される。僕の場合ある種の事柄などに対して極めてこだわりが強かったり、論理を越えた直感を重視することがある。それは120点の結果をもたらすこともあれば、0点として評価されることもある。それが一つの項目にでも現れれば結果はついてこない。

ただこの異常性が役に立つこともある。革新は常に異常性から生まれるのだ。リニアで満遍ない80点からは革新は生まれない。革新とはまるで別のルールに変わってしまうことだ。それをもたらすには、突き抜けた異常性が必要なのだ。多分ベイエリアに来た理由もそれだろう。テック業界に期待していることは破壊的イノベーションなのだ。優秀な改善的イノベーションではない。

振り返ってみれば、僕の経歴はなかなかおかしなことになっている。

Double DutchでApollo Theaterで演技をし、日本でMDをやり、インキュベーターでプロダクト開発で働いてからBerkeley MBA、そしてテック企業のPMを目指している。今までMDまたはパフォーマーバックグラウンドでPMをやっている人は一人も出会ったことがない(まあそりゃそうか)。

僕はもちろん周りの優秀な人たちと同じルールで戦ってくることもあった。けれども、常に心に留めていたのは、「自分の本当にやりたいこと」を見極め、直感に従うことだった。どんなに周りが違う道に行こうと、自分はどうありたいのかにフォーカスして道を選び続けてきた。自分のやりたいことは多分根本では一貫しているのであろうが、表現系はその時々で変わる。それがダブルダッチであり、医学であり、PMであるのだろう。異常性というのはわかる人にはわかる。ベイエリアは既にメインストリームの場所になってしまい、リニアな優秀性の方が優先されるようになってしまった。多分僕の生きる道は、変人を探して理解してもらう事しか無い気はしている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です