正直殆どの人に分かってもらえるとは思わないが、僕は割と人と時間の流れ方が違う。「過去→現在→未来」ではなく「未来→現在→過去」の要素が強いのだ。それが決定的に社会への適応を難しくしている。自分で言うのもなんだが、割と的確な自己分析だと思う。

どう言うことかわかりやすく説明してみる。時間認識は未来→過去がありうるとは言っても、基本的に時間自体は現在→未来へと進んでいる。その為に人は皆、「次の一歩をどう進むか」ということを考え、決定し、進んで行く。その際の次の選択肢の考え方が決定的に違うのだ。

例えばキャリアとすると、普通は「過去→現在→未来」の思考パターンを取る。なので、過去を振り返って、自分の得意だった物や好きなことを分析し、今現在において取れる選択検討する。僕の場合だと、数学が好きだった、医学を専攻した、医療機器の企業で働いていた、という過去があり、現在USのMBAで学んでいる。故にこれから導かれる次の選択肢は、これらを活かした物になる。普通に考えればUSのメジャーな医療機器メーカー(Intuitiveとか)か、一歩進んでデジタルヘルス企業かヘルスケアVCといったところだろう。

これが、僕のように「未来→現在→過去」という思考プロセスになると、面白いことに全く選択肢が変わってくる。未来スタートになり、そしてそれもかなり遠い未来から見ることになる。僕の場合だと、人間の2050年くらいの理想をいつも考えている。もちろんその理想を描くのには現在や過去の経験が影響していることもあるのだが、基本的には常識を配した理想状態を検討することになる。これは、共感覚であったり、完全に快適チルな幸せ状態、バイオエンジニアリングによるHuman Augmentationといった物だ。そこから順々に現在へと近づいてくる。2030年くらいに戻してくると、ARや予防ウェルネス、それを自分で起業することがそこへ到達する手段だと下りてくる。さらに現在に下ろしてくると、それらを融合している会社で働いて力を付ける(NianticやAkili)という次の一歩が解として導かれる。

これは上の「過去→現在→未来」のパターンとは明らかに異なったアプローチであり、導かれる選択肢も異なってくる。下の方がもちろんワクワクするのだが、欠点もある。第一に、下ろしてくるのに時間がかかるという点。そして、それが下ろしきれない時に、現在や過去と繋がりきれず死ぬという事だ。実際にはまあ死にはしないのだが、論理的な繋がりが説明できなくなってしまう。故に社会で振舞う(共感を得たり、ディスカッションをする)のが難しくなる。

これを打破するには、時間を掛けて確実に下ろすまたは、そのリープを許容してくれる人に出会う(この場合は2種類いると思う。「未来→現在→過去」の思考法をする人と、描いているビジョンや関心分野が同じ人)という方法があると思う。

僕の場合はどちらも検討していたが、故にかなり精神をすり減らした。その労力は目には見えないが、かなり大変なのだ。2050年から2022年くらいまでの繋がりを普通の人は考えないが、僕の場合は考える必要がある。もちろん説明責任の為に、現在と過去の繋がりも。

そうしてやっと繋がったと思ったのが2月であり、その確信によりNianticへオールインすることができたのだと思っている。僕のオールインは多分きちんと説明するとこういうプロセスを通っていたのだ。それなので、この(説明可能にした)直感が外れ、繋がりが断たれてしまうとかなり苦しい。それが今の状況なのだ。

ただこうしてきちんと言葉で説明出来たのは良かった。

さてこれからどうなるか。

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