27歳ももう数時間で終わる。
この一年間は色々あった。自由で楽しかった様にも思えるし、先が無くとても苦しんだ様にも思える。実際に体験している時と、振り返って見る時の感覚が全く違うことには驚かされる。
仕事を離れ、海外へ旅をし、自由に生きていた気がする。
今は仕事もあり、MBAも決まり、満足はしているものの、あの何もないキャンバスに踏み出していく自由さは失われてしまった感じもしている。
結局の所、「自由」と「先の見える安心感」は両立しないのだ。もっと言うと、「自由さ」とは、「不安」あってこそのものなのではないか、とすら思う。「不安なき自由」とは存在するのであろうか。少なくとも僕は割とそれを目指している。
さて、28歳になるわけだが、今後1年はどんな年になるだろうか。
ある種また、仕事を辞めて学生に戻るわけで、「自由さ」は保たれていはいる気はする。けれども、米国に初めて長期滞在することや、今後の展望なども不明瞭であることもあり、「不安」は依然存在している。ざっくりとしたビジョンは明確になっては来ていることで、少し気を紛らす事が出来るものの、まさにこれだと言うど真ん中ストレートの様なものはまだ見つからない。まあ見つかったら起業する事になるんだろうけれども。
最近はインキュベーターでビジネスに関して手広く短期間で実務から戦略まで、現場での経験を詰め込んだ。やっぱり、事業として利益を生み出す事、ビジョンを大きく持つことの大切さを身に染みてわかった。ただ、一方でもう少しプロダクトへのこだわりを持てることも今後したいと思ってきている。やはり、デザインなどの感性を刺激する物やコンセプトを生み出す事をしていきたい。多分MBA/MPHを卒業した30代前半での挑戦になるんだろうと思っている。
また28歳という数字は、100歳を超える人生の旅から考えると、始まったばかりに思える。けれども、30歳という大きなマイルストーンに向かって、どんどん近づいている事も実感する。本当に20代でやり残したことはないのだろうか?旅や留学、医学やビジネス、ダブルダッチなど、僕はかなりの面で恵まれた20代であったと思う。強いていえば、きちんとした恋愛面だけが達成できなかった事だろう。僕は体が弱いし、今後自分でマネタイズしていく必要も出てくる。結婚したらなおさら他人の面倒も見る必要が出てくる。そんな激動である種「大人」にならなくてはいけない30代に向けて、想いを馳せる27歳最後の夜でした。